巨人の小林誠司捕手(36)が20日の西武戦(東京ドーム)に「8番・捕手」で今季初めて先発出場。6回には今季初安打となる決勝の勝ち越し適時打を放った。
1―1の6回二死二塁の場面で打席に立った小林は、初球131キロの縦スライダーを迷わずフルスイング。左中間の手前に落ちるポテンヒットで二走・オコエが本塁生還すると、球場内からはこの日一番の歓声が飛んだ。一塁に立った小林は、ベンチの仲間たちと目を合わせて自身を褒めるように頭をポンポン。両手を力強く突き上げて喜びを爆発させた。
守備ではオリックス戦(13日=京セラ)で組んで以来となるこの日の先発・赤星を6回1失点と好リード。1点リードで迎えた7回無死一、二塁のピンチでは鋭いけん制球で二走・滝沢を誘い出し、アウトにすることに成功。攻守で躍動してみせた。
小林は「すごい緊張はしたんですけど、チームが勝つためにっていうことを考え出したら、冷静に(試合に)入れた」と265日ぶりのスタメン出場を振り返り「試合に出ていなくても『自分だったらこうしたかな』と常に感覚をイメージしていた。手に汗握る場面ってあると思うんですけど、自分だったら『これ怖いな』とか、そういうのを感じながらやってきたことが良かったのかなと思ってます」と、日頃の心構えが功を奏したことを明かした。
「ジャイアンツが一つになって最後に優勝して、日本一っていうのを目指して頑張りたいなと思います」と闘魂を燃やした背番号22。この1勝がチームを勢いづける追い風となるか。